茶の湯スフィア 索引道具 / 竹花入

竹花入

たけ はないれ / 花入

竹を一節または二節に輪切りにし、窓をあけた花入。利休作の一重切『園城寺』が名高い。どこにでもある竹を、切り方と見立ての眼で名品に変える。素材でなく眼に価値を移す、侘びの思想の結晶。[通]

成立
天正十八年(一五九〇)、利休が秀吉の小田原攻めに随行した折、伊豆・韮山の竹で作ったと伝わる
三本
園城寺(一重切)/よなが(二重切)/尺八(尺八切)——三本が、そのまま三つの形式にあたる
。真は青磁・唐銅、行は陶器、草は竹・籠
典拠
『茶話指月集』(元禄十四年・一七〇一刊)に「竹筒の名物」として記される
所蔵
園城寺=東京国立博物館(伝千利休作/高三三・九センチ、口径一〇・九センチ、底径一一・二センチ)/よなが=藤田美術館/尺八=裏千家今日庵
深く知る ── はじめに

竹はどこにでも生えている。値も付かない。その竹を輪切りにして窓を開けただけのものが、唐物の名物と並んで床に掛かる——竹花入は、素材の値段ではなく、選び取る眼のほうに価値を移した道具である。しかもその代表作は、割れていて、水が漏れる。欠点であるはずのものが、そのまま銘になり、名物になった。その理屈が最もはっきり残っているのが、天正十八年の三本である。

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つながる項目
花入 瓢花入・炭斗 見立て 千利休
出典

「はじまりの茶の湯学」利休レポート(竹花入「園城寺」)

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監修・武井宗道。通説と、史料から確かめられることを分けて記しています。