瓢箪
ひょうたん / 夏
夕顔と同じウリ科の蔓草。花は夕暮れに白く開き、翌朝にはしぼむ一日花である。その実は熟して皮が堅くなると、くりぬかれて花入や炭斗になる。散る花と、残って器になる実。一つの草木が、はかなさと用の両方を引き受ける。利休の黒い瓢花入は、論語の高弟・顔回の名を負う。[通]
- 分類
- ウリ科の一年草。ユウガオの変種。アフリカ・アジアの熱帯地方原産。巻きひげで物にからむ。葉は心臓形
- 花
- 初夏、白色の五弁花。雌雄同株。夕顔の仲間なので夕方から開く。瓜の種類はほとんどが黄花のなかで、これは白い
- 古名
- ひさご(瓠)/なりひさご(懸瓠)/ふくべ
- 味
- 苦ひさごといわれ、食べるに堪えない。ただし小形で多数成る「千成」は、若く小さいうちは煮たり漬けたりして食べる
- 呼び分け
- 五寸(約十五センチ)ほどのものと、二寸(約六センチ)ほどで多数成る千成
- 茶の湯での位置
- 花入。またふくべの炭斗は、開炉・口切り──茶の湯の正月──に最適の道具とされる
- 出典
- 安藤宗良『花の由来』(婦女界出版社)。著者は遠州茶道宗家 執事長、十二世小堀宗慶の最初の秘書
深く知る ── はじめに
瓢箪はありふれた草の実である。ところがこの実は、食べ物としてはほとんど失格でありながら、器として、酒の容れ物として、炭斗として、花入として、そして生き方の喩えとして、幾重にも使われてきた。中が空洞であるという一つの性質から、これだけの顔が生まれている。
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つながる項目
出典
安藤宗良『花の由来』婦女界出版社/「はじまりの茶の湯学」茶花講義