茶の湯スフィア 索引歴史 / 東山御物

東山御物

ひがしやま ぎょぶつ / 室町

足利将軍家が蒐集した唐物の名品群。同朋衆が『君台観左右帳記』で格付けし、座敷飾りの中心に据えた。日明貿易を支配する将軍家の文化的権威の象徴。義政以降の将軍権力衰退とともに流出し、後に信長・秀吉・徳川へ渡り、名物の系譜の源流となった。[通]

実体
足利将軍家が蒐集した唐物の名品群。絵画・墨蹟・茶入・茶碗・花入・香炉など
形成
義満の日明貿易以来、室町殿に蓄積。集大成したのが八代義政
格付の書
『君台観左右帳記』——同朋衆能阿弥・芸阿弥・相阿弥三代が義政の意向を汲んで編纂したとみられる
内容
前半は中国画人の年代・得意の図柄・画の位を列記。後半は書院飾りの図示と唐物諸道具の種類・特徴
茶入
茄子・大肩衝・小肩衝・大海・丸壺など十九図を載せる
関連書
『御飾書』(義政の小川御所・東山殿における実際の座敷飾り)/『室町殿行幸御記』(義教の代、後花園天皇行幸の飾り次第)
行方
将軍権力の衰退とともに流出。信長・秀吉・徳川へ渡り、名物の系譜の源流となる
深く知る ── はじめに

東山御物とは、足利将軍家の唐物コレクションの名である。だがこれを単なる名品リストと見ると、その働きを見落とす。『君台観左右帳記』という一冊の書が、唐物に序列を与え、その序列によって将軍家の所蔵品を自動的に最上位へ据えた。物を集めることと、価値の物差しを作ることが、同じ手で行われている。名物という制度は、ここから始まった。

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つながる項目
足利義政 同朋衆 東山御物 茶入 織田信長 青磁茶碗 天目茶碗 曜変天目 能阿弥 佐々木導誉
出典

「はじまりの茶の湯学」足利義政と同朋衆 講義資料

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監修・武井宗道。通説と、史料から確かめられることを分けて記しています。